STORY 物語
農民の娘ジゼルはアルブレヒトと恋に落ちるが、彼はジゼルに貴族であること、婚約者がいることを隠していた。真実を知った彼女は絶望と悲しみの中で取り乱し、息絶えてしまう。
結婚前に死んだ花嫁の精霊「ウィリ」の集まる森に、ジゼルが眠る墓はあった。ジゼルはウィリの仲間入りをする。迷い込んできた人間や裏切った男を死ぬまで踊り狂わせるウィリたちは、ある夜ジゼルの死を悔いて墓を訪れたアルブレヒトを捕らえるが……。
ワガノワ・バレエ・アカデミー仕込みの優美さとボリショイ・バレエのダイナミックさを兼ね備え、ボリショイの次代を担う新女王と目されるも、ウクライナ侵攻に反対し祖国ロシアを離れたオリガ・スミルノワ。「私の魂のすべてで、この戦争に反対する。ロシアを恥じることになるとは思っていなかった」と語りオランダ国立バレエに電撃移籍したスミルノワを、ロシアのウクライナ侵攻までの過去12年間「ボリショイ・バレエ in シネマ」を製作してきたパテ・ライブがスクリーンに呼び戻した!
全世界20か国から90名以上のダンサーが所属する名門オランダ国立バレエは、芸術監督テッド・ブランセンの下、豪華絢爛な古典作品のレパートリーに加えて、数多くの現代作品を生み出してきたことから世界でも最も先進的なバレエ団の一つと高く評価されている。本作は、従来の「ジゼル」に見られる伝統的側面を重んじながらも、アルブレヒトの内面描写に重きを置くなど、普遍的で偉大なロマンティック・バレエの金字塔に新たな命を吹き込んだ意欲作。アルブレヒトを演じるのは、スミルノワと同じくボリショイを離れたプリンシパル、ジャコポ・ティッシ。イタリア出身のティッシは、長身を生かした優美な踊りに定評がある正統派ダンスール・ノーブル。彼の華麗な演技も必見です。
農民の娘ジゼルはアルブレヒトと恋に落ちるが、彼はジゼルに貴族であること、婚約者がいることを隠していた。真実を知った彼女は絶望と悲しみの中で取り乱し、息絶えてしまう。
結婚前に死んだ花嫁の精霊「ウィリ」の集まる森に、ジゼルが眠る墓はあった。ジゼルはウィリの仲間入りをする。迷い込んできた人間や裏切った男を死ぬまで踊り狂わせるウィリたちは、ある夜ジゼルの死を悔いて墓を訪れたアルブレヒトを捕らえるが……。
地域 | 劇場 | 電話番号 | 公開日 |
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東京 | Bunkamuraル・シネマ渋谷宮下 | 050-6875-5280 | 7月5日(金)~7月18日(木)東京最終上映 |
東京 | Bunkamuraル・シネマ渋谷宮下 | 050-6875-5280 | |
千葉 | MOVIX柏の葉 | 050-6865-3401 | |
栃木 | 小山シネマロブレ | 050-3196-9000 | |
神奈川 | 横浜シネマリン | 045-341-3180 |
地域 | 劇場 | 電話番号 | 公開日 |
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長野 | 長野相生座ロキシー | 026-232-3016 | |
愛知 | ミッドランドスクエア シネマ | 052-527-8808 |
地域 | 劇場 | 電話番号 | 公開日 |
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大阪 | シネ・リーブル梅田 | 06-6440-5930 | |
兵庫 | シネ・リーブル神戸 | 078-334-2126 | |
大阪 | なんばパークスシネマ | 050-6864-7125 | |
京都 | MOVIX京都 | 050-6864-7125 |
地域 | 劇場 | 電話番号 | 公開日 |
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福岡 | KBCシネマ | 092-751-4268 | |
大分 | シネマ5 | 092-751-4268 | |
熊本 | 熊本ピカデリー | 050-6861-7645 | |
鹿児島 | ガーデンズシネマ | 099-222-8746 | |
宮崎 | 宮崎キネマ館 | 0985-28-1162 | |
沖縄 | 桜坂劇場 | 098-860-9555 | |
沖縄 | ミュージックタウン音市場 | 098-932-1949 | 7月20日(土)~ |
COMMENT コメント
オリガ・スミルノワはその大きな眼が印象的で、第1幕前半で悪戯っ子のような表情を見せるかと思えば、狂乱の場ではうつろな視線で虚空を見つめる。第2幕では伏し目がちにウィリーたちの幽玄の世界をたゆたう。これは100年前ロシアから西欧に移り、ジゼルを踊って名を馳せたオリガ・スペシフツェワを想起させる名演であり、ペテルブルク流派の正確で純粋なテクニックとボリショイで培ったモスクワ流派の演劇性——ロシア・バレエの正統がスミルノワの踊りに息づいている。
ロシア文化/バレエ研究
スミルノワの静謐な美に酔いしれるジゼル2幕の世界観ーーー!
彼女の"愛と赦し"のメッセージが世界中の紛争地域に届くよう祈りたい……!
漫画家「SWAN」特装シリーズ刊行予定
『ジゼル』というバレエは好きだなと改めて思いました。
1幕の人間ドラマと、2幕の幻想は双方ともバレエによる表現世界の凝縮。
美しいオリガ・スミルノワ、ジャコポ・ティッシの二人による白眉は第2幕のデュエット。
人間や現実を超えた異次元の表現が空間を満たすさまが素晴らしく、終幕にかけてどんどん引き込み、感動的。
最後にウィリが消えた瞬間に人の生、そして移りゆく時間の神秘に目覚め、余韻に浸っています。
東京バレエ団 ゲスト・プリンシパル
神々しいまでの存在感。しかし、その根底にあるのは、アーティストとしての謙虚さだ。
オルガ・スミルノワ演ずる素朴で純粋なジゼルは、とてつもなく大きな選択をし、踊りに邁進している彼女の人生が滲み出ているようだ。
そのジゼルを見つめるオランダ国立バレエのダンサーたち。彼女への尊敬が込められた眼差しに心打たれた。
「素晴らしい」という言葉では表現できないものがある。多くの方々にそれを体験していただきたい。
女優・元バレリーナ
息を呑み、観る者の心を鷲掴みにするオリガ・スミルノワの圧倒的な表現力は、一夜にして生まれたものではないはずだ。
バレエ「ジゼル」の世界の美しさもまた然り。
一方、戦争は、一夜にして世界を無下に一変させる。
国境とはなにか。人の美しさ、醜さとはなにか。
オリガ自身と演じるジゼルの、想いの深さ、信念のたしかさにも感動した。
ラジオパーソナリティ
国境、言葉の壁に関わらず伝えることが出来るバレエ。
「オリガ・スミルノワ」のジゼルは、そんな壁を越えて魂に届く踊り。
学校時代から抜きん出た才能があった彼女の生徒時代の教師「コワリョーワ」先生に、私自身ジゼル全幕の指導を受けた経験がある。バレエで人間の心を動かすことができる、そう感じた。
バレリーナ、芸術監督
ロシアのウクライナ侵攻を黙認できず、ボリショイ・バレエのトップスターの地位を捨てたオリガ・スミルノワのジゼル。恋人への深い愛の眼差し、空気を柔らかく大きく揺らす長い腕の稀有の美しさ。心奪われます。
舞踊評論家/舞踊史家
スミルノワとティッシの待望の共演。
この二人のアカデミックかつ端麗な踊りによって「ジゼル」の悲劇が説得力を持って迫ってくる。
意欲作を生み出し続けるオランダ国立バレエ団による「ジゼル」、ここにあり
元ロイヤルバレエプリンシパル/新国立劇場舞踊芸術監督